- 夏の鳥海山を楽しむ
- 酒田駅からスタート
- 鉾立山荘の紹介
- 鳥海山に登山開始
- 象潟口(鉾立)ルート
- 奈曽渓谷
- 朝5時30分に駐車場は満車
- TDK東雲荘
- 鳥海山の登山道
- 賽の河原(6合目)
- 鳥海山 御浜神社(7合目)
- 鳥海山 御浜神社
- 鳥海湖
- 御田ヶ原
- 御田ヶ原から急斜面
- 御田ヶ原の古写真
- 七五三掛
- 千陀谷分岐
- 千陀谷分岐からの展望
- 鳥海山に残る雪渓
- 雪渓の上をゆく
- 頂上に向けて登る
- 鳥海山 大物忌神社到着
- 鳥海山 大物忌神社
- 鳥海山町美術館
- 鳥海山の頂上アタック
- 鳥海山大物忌神社
- 鳥海山の頂上へ
- 新山(鳥海山山頂)9:25
- 鳥海山頂上の混雑
- 胎内くぐり
- 鳥海山 頂上付近に残る雪
- 鳥海山 七高山頂
- 七高山の先にある展望エリア
- 大清水/百宅登山口分岐
- 鳥海山 鳥海山大物忌神社と新山
- ハシゴ(行者岳に向かう途中)
- 行者岳
- 伏見岳分岐(8合目)
- 鳥海湖の水辺
- 鳥海山と鳥海湖
- 鳥海山の木道
- 河原宿 分岐
- 鳥海山 象潟口ルートを下山
- 駐車場が見えてくる
- 稲倉山荘
- 道の駅 鳥海ふらっと
- あぽん西浜
- あぽん西浜の足湯
- 鳥海温泉「遊楽里ゆらり」
- 西浜キャンプ場
- 西浜海岸
- 山形から福島へ
- 山形バイパスを通過
- 福島駅でレンタカー返却
- 新宿さぼてん
- 旅程にかかった費用
- 鳥海山の観光
- 全体の感想
夏の鳥海山を楽しむ
鳥海山は、標高は2,236m、山形県と秋田県にまたがる独立峰で、日本百名山にも選定されている名山です。富士山にも似ているとされて「出羽富士」という別名もあります。花の百名山にも選ばれており、様々な植物をみることができます。

北アルプス縦走に出かけようと思っていましたが、お盆中に雨天で難しそうです。今年の夏このままで終わっていいのか!ということで、その代替として鳥海山に行くことにしました。2025年夏も終盤ですが、思いきり夏を楽しもうと思いました。
酒田駅からスタート
今回は、酒田駅でトヨタ片道GO!でレンタカーを借りて鳥海山に行ってきました。トヨタ片道GO!は、何度も利用していますが、上手に利用することが出来れば、お徳で楽しく旅行することができます。片道GO!は、こちらのページで詳しく解説しています。
片道GO!が酒田駅で空いていたので、鳥海山にするか、月山にするかを迷いましたが、鳥海山スカイラインが2車線で車で乗り入れることが容易に見えたので、鳥海山にすることにしました。

酒田駅前のトヨタでレンタカーを借りて、そこからスーパーに行って夕食・朝食・行動食などを買って、その後に100均に行きました。そこから鳥海ブルーラインを通って5合目の鉾立山荘に到着した時は、既に18:00になっていました。山荘の管理人の方に挨拶してチェックインの手続きを済ませて、山荘内を案内して貰いました。
鉾立山荘の紹介
鉾立山荘は、鳥海山の5合目にある山荘(秋田県・指定管理者にかほ市)で、車でアクセスすることができます。素泊まりのみで、食事の提供などはありませんが、設備はとても充実しています。登山をしない人でも、山小屋の宿泊体験して楽しむことができます。今回、鉾立山荘に2泊お世話になり、とても良い宿泊体験ができました。

電気、ガス、水道、冷蔵庫、電子レンジ、お湯の提供、布団・シーツを利用することができます。宿泊費が1泊2000円(シーツ・枕カバー代510円)で気軽に宿泊できます。車で市街地から30~40分であがってこれる場所とはいえ、今どき2000円で宿泊できる山荘は珍しいです。
4人部屋の2段ベッドと、団体であれば、8人ぐらいが入れる大部屋も利用できます。1泊目は2人組の男性と相部屋でしたが、2泊目は4人部屋に1人きりでぐっすり眠れました。これで1泊2510円なんて最高すぎます!必ずまた来ようと思いました。









鉾立山荘
基本料金:2000円
シーツ・枕カバー:510円
ガスコンロ:100円/1時間
シャワー:200円/回
携帯充電:電源より無料
電子レンジ・お湯の提供あり
鉾立山荘は、飲料水は一応はありますが「基本的に自分で用意してください」とされているので、私は使いませんでした。また、ゴミ箱もありますが「基本的に持ち帰って下さい」ということだったので、こちらも私は使いませんでした。
鳥海山に登山開始
5:30 象潟口から鳥海山に登山を開始します。


象潟口(鉾立)ルート
象潟口ルートは、山頂に対する距離は長いですが、全体として登山道は良く整備されています。最初の方にゆったりと標高をあげていき、日本海の絶景、鳥海湖などの景色を楽しみながら登れます。

奈曽渓谷
鳥海山の山荘の裏手に「奈祖渓谷」を見渡せる展望台が設置されています。



朝5時30分に駐車場は満車
鳥海山が1年で最も混雑する日となり、朝5時30分の時点で広い駐車場が満車になったと聞きました。駐車できるところは全て満車になっており、鳥海山スカイラインの路駐になっていました。

TDK東雲荘
鉾立山荘から徒歩3分ぐらいの場所にあるTDK社員専用の山小屋です。社員が優先らしいですが、空きがあれば一般客も宿泊できるそうです。

鳥海山の登山道
5合目の駐車場をスタートして、30分もたたないうちに樹林帯をすぐに抜けて、展望が良い中を登っていきます。鳥海山は、独立峰なので、どこからも展望が非常に良いです。後ろを振り返ると日本海が見えます。
登山道は良く整備されていて、石畳のようになっていて歩きやすいです。頂上直下の大物忌神社までは、登山のきつさなど感じることがないような楽な道になっています。

賽の河原(6合目)
賽の河原は、鳥海山の6合目にあたる場所でもあります。5:30に出発して、6:15分に到着しました。

鳥海山 御浜神社(7合目)
御浜神社に6:40頃に到着しました。昨晩はきちんと食べて、良く寝れたこともあり、体調が良くて全く疲れを感じていませんでした。
御浜神社は、鳥海山の7合目に位置しており、50人収容可能な山小屋を営業しています。鳥海湖の外輪に位置しており、日本海と鳥海湖をどちらも眺めることができる立地にあります。

鳥海山 御浜神社
鉾立山荘の駐車場と頂上の中間地点にあるので、多くの登山者が鳥海湖の景色を眺めながら休憩していました。

鳥海湖
鳥海湖は、鳥海山のシンボルとも言える湖で、写真などでも良く見ます。山の中に湖があって、遠く先まで展望があるという何という素晴らしい景色でしょう!

御田ヶ原
頂上まであと3.6kmという表示があります。

御田ヶ原から急斜面
御田ヶ原から一気に斜度をあげていくことになります。いよいよ鳥海山の頂上に向けてのアタックという感じになっていきます。

御田ヶ原の古写真
大正3(1914)に撮影されたとされる鳥海山 御田ヶ原之景(頂上迄約一里)の古写真です。国立国会図書館デジタルアーカイブより。100年前と全く変わらない景色を見ることができます。1里=3.9kmほどです。

七五三掛
多くのマップでは、七五三掛が分岐のように書かれていますが、実際の分岐は「千陀谷分岐」でした。

千陀谷分岐
左側と右側に分岐しています。

千陀谷分岐からの展望
ここからの展望は、本当に最高。椅子が設置されており、最高の展望の中で休憩を取ることができます。

鳥海山に残る雪渓
鳥海山には、8月でも雪渓が残っています。雪渓は溶けてシャーベット状で全く滑ることもなくて、全く危険を感じることはありません。多くの人が涼しい雪渓を楽しんでいました。

雪渓の上をゆく
雪渓の上が登山道になっていて、8月なのに雪渓歩きを楽しむことができました。

頂上に向けて登る
雪渓が谷上になっていて、下りの分だけ登りが入ります。何名かのトレランの人とすれ違った場所でもあります。

鳥海山 大物忌神社到着
鳥海山 大物忌神社に到着しました。神社は、一般向けの宿泊施設を運営しています。

鳥海山 大物忌神社
風よけが城の石垣のように上手に積まれています。

鳥海山町美術館
鳥海山の鳥海山大物忌神社近くに夏の間だけ開く小さな美術館です。この美術館ですが、宿泊施設にもなっており、希望すればここに宿泊することができます。さすがにこの展示物の場所に泊まるのではなくて、中に別に部屋があるのだと思います。

鳥海山の頂上アタック
鳥海山大物忌神社からは、岩場を登ることになります。大きな岩が多いので、怪我をしないように注意が必要になります。足をぶつけたりすれば、骨折する可能性がある場所になります。

鳥海山大物忌神社
岩場をあがって一気に高度をあげてますが、それほど恐怖感を感じることはありません。

鳥海山の頂上へ
鳥海山の頂上に至る最後の岩場になります。見た目では、かなり険しい感じにも見えますが、実際には高度感がそれほどないので、怖い感じを受けないです。慎重に登ることで容易に登っていけます。

新山(鳥海山山頂)9:25
1801年の噴火でできた直径約300m、高さ約70mの溶岩ドームで、大きな岩が積み重なって高くなった所が山頂となっています。新しいので「新山」と呼ばれています。

鳥海山頂上の混雑
夏休み8月の快晴とあって、頂上の写真撮影の行列ができていました。

胎内くぐり
鳥海山の山頂から七高山に行くルート上に「胎内くぐり」と呼ばれる場所があります。

鳥海山 頂上付近に残る雪
頂上付近に雪が残っています。

七高山の方向

鳥海山 七高山頂
鳥海山の新山と並んで高い「七高山頂」に到着しました。

七高山の先にある展望エリア
七高山よりもさらに展望が良いエリアになっています。今回の目的である新山、七高山、展望台をすべてクリアしたので、ここで帰路につこうと思います。

大清水/百宅登山口分岐
矢印の方向に行くと、全く逆方向に下山していくことになります。

鳥海山 鳥海山大物忌神社と新山
七高山の山頂からは、鳥海山 鳥海山大物忌神社と新山を見ることができます。

ハシゴ(行者岳に向かう途中)
左側は崖になっていますが、高度感もそれほどでもなくて、気を付けていれば大丈夫です。

行者岳
行者岳から伏見岳の方向を見渡すことができます。

伏見岳分岐(8合目)
8合目の伏見岳分岐で、多くの登山者が休憩をとっています。日本海の絶景が見渡すことが出来る場所です。

鳥海湖の水辺
鳥海湖の水辺に下ってみました。鳥海湖の水は澄んでいました。

鳥海山と鳥海湖
鳥海山のふもとに鳥海湖を眺められるビューポイントになっています。

鳥海山の木道
斜面に無理やり木道を敷いて「登山道」にしているので、ほとんどの木道が傾いています。状態が良くない所では、金属の杭が露出していて危ないです。

河原宿 分岐
直進すると象潟口ルートで、左側に行くと吹浦口(大平)ルートになります。

鳥海山 象潟口ルートを下山
かなり整備されているルートに出て最終地点はもうすぐです。

駐車場が見えてくる
13:30頃には、駐車場が見えてきました。あと少しで下山です。

稲倉山荘
昨晩の到着した時(18:00)には、既に稲倉山荘は営業時間外だったので、下山後に稲倉山荘を訪問します。

先ずは、昼ご飯のラーメンを注文(700円)しました。それからソフトクリームを購入して、車内に持ち帰って食べます。下山後に食べるソフトクリームは至福!ついでに、おみやげとして「鳥海山のバッジ」も購入しました。

鉾立山荘は、登山者用の宿泊施設ですが、稲倉山荘は観光客も訪問する施設になっています。山荘と名前が付いていますが、お土産屋さん、レストランなどです。モンベルのグッツも売られています。屋外に自動販売機が設置されており、ホット・アイスともに定価に近い価格で、24時間利用できて便利です。





道の駅 鳥海ふらっと
道の駅鳥海で車中泊する人も沢山います。ちなみに、道の駅鳥海ふらっとで鳥海山バッジが420円で売られており、鳥海山5合目の売店よりも安かったです。どこで買うかにこだわらないのであれば、道の駅鳥海ふらっとで買えば安いです。

あぽん西浜
鳥海山の登山を終えてから、車であぽん西浜の温泉に入りに来ました。下山後の温泉は、何とも気持ちが良いもので、登山の汗を洗い流して、着替えをしてサッパリしました。
あぽん西浜は、鳥海山の帰りに絶対に寄りたい温泉施設です。何と露天風呂が付いていて入浴料が400円という激安!(休憩室は別途250円)で利用できます。今まで、色々な温泉施設を見てきましたが、400円で入れる温泉は滅多にないです。

あぽん西浜の足湯
あぽん西浜の温泉前にある24時間入れる足湯です。温泉に入らない人でも、足湯を楽しみにきても良いでしょう。

鳥海温泉「遊楽里ゆらり」
日本海のすぐそばで、海の幸・山の幸のどちらも楽しめるホテルです。西浜で遊ぶにも、鳥海山に登山するにも便利な立地となっています。

西浜キャンプ場
海沿いにあって、海で遊ぶことも、山で遊ぶこともできるキャンプ場です。しかも、料金は格安で利用できます。設備が充実しており、キャンプ場としては珍しいガスコンロ、洗濯機などがあり、長期滞在も可能な設備となっています。





西浜キャンプ場
https://www.nishihama-cottage.com/camp.html
西浜海岸
鳥海山の日本海側に広がる海岸です。浜辺で海水浴を楽しんで、温泉に入って、さらにキャンプも出来て、登山にも行けるなんて、夏休みを満喫するのに最高の場所だなと思いました。冬には、スキー場で遊ぶこともできます。

山形から福島へ
山形・酒田駅前でレンタルした車を福島駅前に返却します。山形北バイパス、山形バイパスを通ります。

山形バイパスを通過
山形バイパスを通っていきます。高速道路の無料区間が良く分からず、結局はバイパスで行くことにしましたが、時間はそれほど変わりません。ちなみに、ナビを表示してはいますが、実際にはGoogle Mapを使っています。

福島駅でレンタカー返却
トヨタ片道GO!のレンタカーを福島駅で返却しました。走行距離は、250キロほどで燃費が良いヤリスだったので、ガソリン代2100円ほどでした。片道GO!2日間のレンタカー料金7700円と合わせて、1万円ほどでした。

JR福島駅

新宿さぼてん
福島駅で新宿さぼてんで、カツカレーを注文(1738円)しました。若干、お高めのカレーですが、みそ汁・サラダはお代わり自由となっています。そこでサラダをお代わりしたかったのですが、近くに従業員がいなくて呼んでも来ないので諦めました。食べ終えたらお茶のお代わりは持ってきてくれましたけど。お盆でお客さんの数が多くて、客の人数に対して従業員が足りてないのかな。

鳥海山の登山口にアクセスするには、象潟駅、酒田駅、遊佐駅からバスが出ていますが、時間的に制約があったり、料金も安くありません。そのため、レンタカーでアクセスするのが現実的となります。お盆期間中となれば、早めにレンタカーを予約しておく必要があります。
旅程にかかった費用
レンタカーは片道GO!を使って10000万円、宿泊は1泊2500円だったので、最低限のコストで登山できたと思います。それでも35000円ぐらいかかりました。登山に行くのは、それなりにお金を使いますが、新しい場所で知見を広められて経験値を高められた気がします。
新幹線代金:3500円
宿泊費用:5000円
レンタカー代:10000円
食事:15000円
鳥海山の観光
鳥海山は、登山者が楽しめることはもちろんですが、象潟登山口のレストハウスで景色を楽しんだり、食事を楽しむだけでも行く価値がある場所です。
全体の感想
正直、前泊して5:30から登山を開始して、14:00に下山する「日帰りプラン」では、やや物足りなさを感じました。前泊したこともあり、登頂までは、ほとんど疲れがなくて全くの余裕であり、下山でも少し疲れたと思ったぐらいで「もう着いちゃった」という感じでした。
体力的に追い込んだという感じはなかったですが、安全に下山をするにはそれぐらいが良いのかもしれないし、初めての山に「登山と観光した」と思えば良かったなと思います。ほぼ計画通りの行動をすることができて、鉾立山荘に2泊して十分に休息をとりながら登山・観光ができました。
登山に行くと言うことは、登山を自分の体で「体験する」ことができることが大きいです。さらには、周囲の観光地・温泉に立ち寄ったり、地元の人と交流を持つこともできます。その意味で、登山を終えてすぐに帰るのではなくて、1泊ぐらい予備日を確保して、ゆっくりと観光したりするのも良いなと思いました。