北海道遠征 2025夏の知床100名山を行く

2025年7月24日~7月27日(3泊4日)
宿泊:コテージ
参加:ゆるドア5名
目的:雌阿寒岳・羅臼岳・斜里岳
予算:航空券・レンタカー・宿泊費ほか

100名山の達成を目指す男、ゼンさんの発案によって、ゆるドア初の北海道遠征となりました。3泊4日の日程で、大自然の北海道・知床100名山の3座登頂を目指す贅沢なプランです。

ゆるドアを通じて何度も一緒に登山したことがある仲間です。昨年、8月台風で北海道入りを断念したので、今年は7月後半を狙って晴れの中で知床の3山を登れました。7月後半は、夏の登山にベストの時期と思います。

3山の登山を終えた後は、山登りはもういいや!という気分で観光となりました。

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今回は、3日間とも天気が良かったことで、事故もなく無事に3座を登頂することができました。全体的に難易度はそこまで高くありませんが、3座を登頂するとなると、途中の羅臼岳の10時間歩きを含めて、かなりの疲労感がありました。

ゆるドア知床に遠征

8:45 女満別空港に集合

女満別空港に集合して、北海道の旅が始まります。

女満別空港
女満別空港

トヨタレンタカーで予約した車を借りて、途中で熊スプレーをレンタルするために「阿寒湖温泉郷」に向かいます。熊スプレーをレンタルして、そのまま「雄阿寒岳」に向かいます。

阿寒湖 かと里民芸店

阿寒湖にある「かと里 民芸店」で熊スプレーを1日1000円でレンタルしました。

阿寒湖 かと里民芸店
阿寒湖 かと里民芸店

阿寒湖の湖畔

天気が良くて山登りをやめて観光にしようか!など冗談を言っていました。

阿寒湖の湖畔
阿寒湖の湖畔

Day1 雌阿寒岳

北海道の初日は、距離が短い雌阿寒岳にします。

雌阿寒岳
雌阿寒岳
雌阿寒岳マップ
雌阿寒岳マップ

11:20 雌阿寒岳の登山開始

北海道に到着してすぐに雌阿寒岳に向かって、登山を開始していきます。駐車場に車を停めて、硫黄の匂いがする所から入山していきます。

雌阿寒岳の登山口
雌阿寒岳の登山口

知床の大パノラマ

最初に松の樹林帯を通り、そこから岩場に入っていくコースになります。樹林帯を抜けると、迫力がある絶景が広がっていました!

雌阿寒岳
雌阿寒岳

山頂付近は、ほとんど岩場であり、迫力があります。

雌阿寒岳

13:40 雌阿寒岳に登頂

雌阿寒岳に登頂となります。山頂からは、北海道らしい雄大な自然を見ることができました。

雌阿寒岳
雌阿寒岳

雌阿寒岳 1499m

駐車場から直線ルートで登っていきます。

公衆浴場グリーン温泉

日帰り大人500円で入浴することができました。ビジネスホテルにもなっているようで、宿泊も可能ということです。
住所:北海道斜里郡斜里町港町7−4

公衆浴場グリーン温泉
公衆浴場グリーン温泉

豚匠サチクで焼肉

下山後は、豚匠サチクで焼肉を食べました。予約なしで行きましたが、すんなりと入店することができました。養豚場を営んでいるので、新鮮な豚肉を食べることができます。地元でも有名と言うことで、確かに安くて美味しい肉を食べることが出来ました。

お店:豚匠サチク
北海道斜里郡斜里町本町37-1

知床の夕暮れ

宿泊した場所から知床の夕暮れを眺めました。

知床の夕暮れ
知床の夕暮れ

Day2 羅臼岳

2日目は、知床連山の最高峰で人気の羅臼岳になります。今回の知床3山の中で最も距離が長いコースです。

羅臼岳
羅臼岳

羅臼岳マップ

岩尾別温泉コースを羅臼平までひたすら登り続けて、羅臼平(テント場)から頂上のアタックします。

羅臼岳マップ
羅臼岳マップ

5:00 コテージを出発

雌阿寒岳の疲れも残っている中の登山になり、疲れも残っている中で登山に向かいます。

6:10 秘境知床の宿 地の涯

「秘境知床の宿 地の涯」は、改装中らしくて運営していませんでした。山の中に建設されているホテルとしては、立派なホテルだと思います。

秘境知床の宿 地の崖
https://iwaobetu.com

秘境知床の宿 地の涯
秘境知床の宿 地の涯

木下小屋

木下小屋で熊スプレーをレンタルしようと試みますが、管理人に「そんなものは必要ない」と断られました。ただ「熊に会う可能性があるから、会ったら冷静に」というアドバイスを受けます。

木下小屋は、簡易の小屋であり、素泊まり(3000円/泊)のみで、寝具・食事の提供はありません。テント泊よりも安全・快適に過ごせて、宿泊者は露天温泉に入ることもできるということです。

羅臼岳 木下小屋
羅臼岳 木下小屋

樹林帯をあるく

標高が500m~600mの樹林帯では、良く熊の目撃情報がある場所になります。

羅臼岳の樹林帯
羅臼岳の樹林帯

オホーツク展望

2025年8月14日に男性が熊に襲撃されたのは、このオホーツク展望の周辺とみられています。

オホーツク展望
オホーツク展望

オホーツク展望の看板

頂上まであと5.9キロと書かれています。

オホーツク展望の看板
オホーツク展望の看板

男性が熊に襲われた地点

オホーツク展望の周辺の樹林帯です。

羅臼岳ヒグマ頻出エリア
羅臼岳ヒグマ頻出エリア

弥三吉水 羅臼岳

羅臼岳の山頂まで中間地点に当たる場所に「弥三吉水」があります。頂上までは4.3キロという表示があります。

銀冷水

水辺がある銀冷水からは、頂上まで2.5キロになります。

大沢入り口の看板

羅臼岳の「大沢」は、その名の通りに沢になっていて、7月上旬頃まで雪渓が残っています。7月上旬までは、雪渓歩きとなります。7月後半になると、さすがに雪渓が溶けてなくなります。

羅臼岳
羅臼岳

羅臼岳の大沢

真夏だというのに、残雪を見ることができます。ただ、7月後半ということもあり、登山道上で雪を踏むことはありませんでした。

羅臼岳の大沢
羅臼岳の大沢

羅臼平キャンプ指定地

羅臼平キャンプ指定地からは、羅臼岳を望むことができます。

羅臼岳
羅臼岳

羅臼岳 最後の登り

羅臼平(テント場)で小休憩した後、羅臼岳に一気にアタックをかけます。

羅臼岳 最後の登り
羅臼岳 最後の登り

11:40 羅臼岳に登頂

羅臼岳の頂上には、何故か大量のバッタがいて、衝突してきます。何でこんな所にバッタがいるのか謎。天気が良くて、遠くまで見渡すことができます。

羅臼岳
羅臼岳

羅臼岳の集合写真

羅臼岳に5人全員で無事に登頂することができました!

頂上付近の岩場

羅臼岳頂上付近は岩場になっていて、少し気を付けないといけない場所もあります。

羅臼岳 木下小屋

木下小屋で「羅臼岳」の記念バッジを買いました。

羅臼岳 木下小屋
羅臼岳 木下小屋

16:30 駐車場に戻ってくる

朝から晩まで歩き続けて、駐車場に戻ってきました。多くの登山者が既に下山して帰路に就いたのか、満車だった駐車スペースも、スカスカになっています。

羅臼岳
羅臼岳

夕陽台の湯

下山後に温泉に入ります。500円で気軽に入ることが出来て、良い温泉でした。

夕陽台の湯
夕陽台の湯

番屋で海鮮丼

斜里町にある「番屋」で海鮮丼(3200円)を食べました。

番屋で海鮮料理
番屋で海鮮料理

Day3 斜里岳

5:30に宿泊した場所を出発して、車で斜里岳を目指します。6:10分頃には、斜里岳の駐車場・清岳荘(斜里岳山小屋)に到着しました。

斜里岳
斜里岳

斜里岳のマップ

沢沿いを登っていく旧道と、熊見尾根に出てから下る旧道があります。熊味峠を通るルートは、沢沿いルートよりも距離があり、下山するのもなかなか大変でした。

斜里岳マップ
斜里岳マップ

清岳荘

清岳荘は、山小屋にしては珍しいコンクリート製の非常に立派な建物(2004年建築)になっています。1~3代目が雪崩・落雷などの被害を受けたことがあり、4代目の建物は立派なものになったようです。

1,570円(1泊素泊まり)で、300円で寝具の貸し出しもあります。1000円で熊スプレーのレンタルもあります。内部は清潔感があって、とても快適に過ごせそうでした。ここに連泊して拠点としてもいい気がします。

清岳荘
清岳荘

登りの旧道ルートは、渡渉を繰り返す沢登コースになっていて、靴を濡らしていく感じになりました。夏の暑い中で沢登り体験を楽しむことができました。

楽しい斜里岳の沢登り

湿っているので気を付けて登ります。雨が降っていたりすると大変かもしれません。

一般の登山道では滅多にない靴が濡れるような沢登りを存分に楽しむことができます。

9:50 斜里岳登頂

6:00から登山を始めて、9:50分に登頂を果たすことが出来ました。斜里岳の山頂からは、知床の大パノラマを見ることが出来ます。

斜里岳
斜里岳

新道で熊見峠へ

斜里岳は、旧道が沢沿いですが、帰りは危険なので新道を使います。沢に出ないように熊味峠の方に登っていき、そちらの方面から下山して、最終的に下山道で合流していきます。このルートは、意外と長かったです。

竜神の池

山の中に透明度が極めて高い小さな池があります。

竜神の池
竜神の池

12:30 斜里岳から下山

6:00頃に登山を開始して、12:30頃に下山することが出来ました。前日と違って、時間には余裕があるので、午後に少し観光をする時間があります。

道の駅 しゃり

北海道の夏景色

北海道らしい夏の景色を見ることが出来ました。

斜里岳を望む
斜里岳を望む

15:00 ひがしもこと酪農館乳酪館

ひがしもことは、もともと東藻琴村で酪農チーズ作りが盛んな地域で、2006年に女満別町と合併して「大空町」となっています。ナチュラルチーズなどの加工乳製品が多く生産されています。

知床ごんた村 豊倉店

地元のチーズ、トマト、じゃがいもなどを用いたトマトカレー、ピザなどを食べました。北海道の新鮮なジャガイモが美味しかったです。

Day4 観光

最終日は、北海道・知床を観光することにします。

8:00に宿泊した場所をチェックアウトして朝食に向かいます。

ウトロ漁協婦人部食堂

朝食に海鮮丼を食べに行くと言うことで、「ウトロ漁協婦人部食堂」が8:30から営業しているので、そこに行って海鮮丼を食べます。

ウトロ漁協婦人部
ウトロ漁協婦人部

2300円で鮭イクラ丼を美味しく頂きました。

ウトロ漁協婦人部食堂
ウトロ漁協婦人部食堂

オロンコ岩

その後に近くのオロンコ岩(標高60m)に登って景色を楽しみました。

オロンコ岩
オロンコ岩

道の駅 うとろ・シリエトク

知床番屋をイメージした道の駅で、休憩・お買い物、隣に知床世界遺産センターがあります。

知床世界遺産センター

それから、すぐ近くにある「道の駅 うとろ・シリエトク」を訪問します。環境省の知床世界遺産センターが隣接されています。

知床世界遺産センター
知床世界遺産センター
知床世界遺産センター
知床世界遺産センター

オシンコシンの滝

道から入ってすぐの場所にあるオシンコシンの滝を見学しました。

オシンコシンの滝
オシンコシンの滝

天に続く道

約28キロメートルにわたってまっすぐ伸びる道です。

天に続く道
天に続く道

さくらの滝を見に行って、そこでサクラマスのジャンプを見ようとしましたが、実際に現地に行くと、昨日の時点で「クマが出没した」ということで、閉鎖になっていました。残念だと思いましたが、仕方ないので次の地点に行くことにします。

渡辺体験牧場

渡辺体験牧場に行って、ソフトクリームを食べました。牛さんを見ることができました。そこから「阿寒湖」の阿寒湖アイヌコタンで食事とお土産屋さんの見学をしました。それぐらいで時間が一杯になってしまって、空港に向かうことになりました。

渡部体験牧場
渡部体験牧場

ソフトクリームを食べる

夏に登山すると、体が熱くてソフトクリームいくらでも食べられます。

渡部体験牧場
渡部体験牧場

牧場の牛を見学

時間があえば「乳しぼり体験」も出来るようです。

渡部体験牧場
渡部体験牧場

阿寒湖畔の見学

阿寒湖畔で阿寒湖アイヌコタンを見学します。木製品などが沢山あります。

阿寒湖コタン
阿寒湖コタン

阿寒湖コタンで昼食

遅い昼食となり、エゾシカ肉 定食を同行者がオーダーして、貰ったら柔らかい肉で美味しく頂きました。

エゾシカ肉 定食
エゾシカ肉 定食

阿寒湖アイヌコタン

沢山の木製装飾品が売られています。ほとんどのお店で、似たようなものを販売していました。

阿寒湖アイヌコタン
アイヌ コタン村

阿寒湖アイヌシアターイコㇿ

アイヌ文化専用屋内劇場で、ユネスコ世界無形文化遺産に指定された「アイヌ古式舞踊」を鑑賞することができます。

阿寒湖アイヌシアターイコㇿ
阿寒湖アイヌシアターイコㇿ

阿寒湖の遊覧船

阿寒湖の遊覧船に乗船しようと思っていたのですが、時間がないので乗船できませんでした。天気も微妙だったので、次回に来る機会を見つけて乗船できたらいいなと思います。

阿寒湖

阿寒湖の遊覧船

阿寒湖の遊覧船から壮大な景色を眺めたいと思いながらも、早めに空港に到着しようということで、阿寒湖をあとにすることにしました。

阿寒湖 遊覧船
阿寒湖 遊覧船

阿寒湖コタンを見て、阿寒湖の周辺を散策した時点で、既に4:30頃になっており、そのまま女満別空港に向かうことにしました。空港までは、1時間ほどのドライブになります。

6:30 女満別空港

早めに女満別空港に到着して、8:00 羽田空港行の便を待ちます。今回の旅も無事に終えることができて、安心しました。

大まかな費用
宿泊費:12000円/3泊
航空券:16000円(往復)
他の交通費:13000円(往復)
レンタカー:6500円/人
ガソリン:2000円/人
食費:10000円
温泉:1000円(500円×2)
おみやげ:3000円

全体の感想

100名山を目指すゼンさんの誘いで、ゆるドア初の北海道遠征となりました。多分、私1人だったら北海道・知床を選ばなかったでしょう。アクセスは良くないし、1人で行くなら熊も怖いです。今回は、100名山を目指す方と一緒なので、知床の山を登るまたとない機会になりました。

日頃からの訓練

北海道遠征チームは、その予行演習として、八ヶ岳・編笠山(2524m)に4名で登頂しています。私は参加しなかったのですが、体力不足で迷惑をかけるわけにいかないので、毎日夕方に散歩にでかけて歩くようにしていました。傾斜のある場所を散歩しているだけでも、筋力を維持することはできます。

今回の北海道遠征に行くチームは、ここ数年で何度も一緒に登山をしてきた仲間です。そのため、3泊4日で北海道遠征することに対しても安心感がありました。さすがに何度か登山を通じて信頼関係が全くない人と3泊4日もともにすることはできませんね。

天気が良かった

過去2年間、8月に計画した登山では、天候悪化で北海道行きを諦めました。そこで、今年は7月後半に行くことになりました。7月後半は、天気が良い日が多くて、狙い通りに3日間ともに登山に適した天気となりました。

天気が悪ければ、1つの山も登れない可能性があったことを考えると、天気が良かっただけで「運が良かった」と言えるのかもしれません。

生きた心地がする

つまらない日常を過ごしていると、生きた心地がしないものです。登山は、非日常の中で達成感を味わえるという「生きた心地がする」スポーツだと思います。1つ1つの山で「達成感」を味わうことができて、得に縦走などになれば、下山後の達成感に日頃は感じられない充実感を覚えて、登山が好きになります。

2025年1月頃から計画

航空券を予約したのは、半年前の1月頃で、レンタカーも3月頃に予約しました。当初、4人で行く予定でしたが、(予行演習の時に)後から1人が加わって5名で行くことになりました。コンパクトカーを予約したので多少の不安がありましたが、車種お任せがトヨタ・ライズだったので、何とか荷物を搭載できました。車の運転は、3名が交代で行うことができたので、ストレス軽減になりました。

3日間を登山に充てて、4日目に観光するという日程を予定通りにこなせて良かったのかなと思います。観光のことをあまり考えておらず、行き当たりばったり感があって、おまけに「さくらの滝」がクマ出没で営業していなかったり、阿寒湖いったけど観光船に乗る時間がなかったりしました。

それでも、雨の影響をほとんど受けず(4日目の帰りに大雨が降ったぐらい)さらに大きな怪我・事故などがなく終えられることができただけで、「今回のゆるドア遠征は成功だった」と言えるでしょう。

お婆さん登山家たち

70代とみられる元気なリーダー男性1人と女性6人のグループが私たちのグループと頂上で一緒になり、下山も同じぐらいの時間で下山してきました。70代で登山するだけで凄いというのに、羅臼岳に登山(しかも我々と下山が同じぐらいのペース)というのは、驚異的だと思いました。私が70代になった時には、あんな健脚でいられるだろうかと考えてしまいました。

追記:2025年8月14日

私たちが行った羅臼岳で、8月14日に20代とみられる男性が熊に襲われました。羅臼岳の木下小屋で熊スプレーをレンタルしようとしたら「そんなものは必要ない。熊に会ったら冷静に」と言われました。他の登山者のブログなどでも、羅臼岳で熊を近距離で見た目撃情報や写真がありますが、襲われたと言う話はほとんどないのです。

しかし、今回は標高550mほどの場所で、午前11時過ぎに20代の男性が熊に襲われて、藪の中に引きずり込まれて姿が見えなくなったと言うのです。これを受けて羅臼岳の登山道は「閉鎖」となりました。