蛭ヶ岳山荘から夜景を見よう!

ゆるいアウトドアサークルでは、神奈川県・丹沢の大山、鍋割山、塔ノ岳の「尊仏山荘の宿泊」などにチャレンジしてきました。今回は、そのステップアップとして、丹沢最高峰の蛭ヶ岳山荘にチャレンジすることになりました。

丹沢は、夏にヒルが出現するエリアなので、やはり3月下旬~5月下旬頃までが人気の季節となっています。今回は、4月上旬を選んで登山することにしました。丹沢の4月上旬の気候がとても良くて、丹沢の魅力を存分に楽しむことが出来ました。

今回、特に2日目の天気が超最高で、富士山が雪をかぶった様子をみることができて、とても満足する2日間を過ごすことができました。

神奈川の最高峰に登山

蛭ヶ岳は、丹沢エリアでも奥地にあり、「日帰りが難しい場所」にあります。そのため、山小屋に1泊する必要があります。神奈川県最高峰「蛭ヶ岳」の山頂にある蛭ヶ岳山荘に1泊するプランです。蛭ヶ岳は、最短コースでも20キロ、往復10時間以上を要する丹沢の奥にある山です。

丹沢を縦走する計画

西丹沢センターから入山して、蛭ヶ岳山荘に1泊して、ヤビツ峠から下山する「丹沢を縦走」する計画です。そこまで難ルートではありませんが、梯子、鎖場があるので、ある程度は山に慣れた人向きの場所であると言えるでしょう。

山小屋から富士山🗻・夜景🌃・星空🌌などの景色を楽しむことができます。山小屋泊にすることで、余裕を持って登山できて、神奈川県最高峰からの絶景を楽しむことができます。

日時2023年4月8日~9日
集合
:7:40 新松田駅(小田急線)
(6:12新宿発)
レベル:★★☆☆☆(中級+)
(登山経験・そこそこ歩く体力)
催行:4名以上
距離:約21km
宿泊:蛭ヶ岳山荘
費用:各自交通費+バス1210円+宿泊費7000円
持ち物:昼食・朝食・ヘッドライト・十分な水
(冬装備は不要ですが、ある程度の防寒は必要です)
パーティ構成:男性2名・女性4名
毛布などの寝具は用意されていますが、インナーシーツを持参した方が快適かと思います。

集合場所の新松田駅を考えると、新宿6:12分発、7:40分集合が良い時間になります。1本早いバスもあるのですが、それだと遠方から集合できない人が出てしまいます。私の場合ですが、「はだの・湯河原温泉 万葉の湯」に前泊して、(早朝に送迎バスがないので)歩いて秦野駅に行き、そこから新松田駅にアクセスしました。

▼1日目
7時40分新松田駅集合
7:45 新松田駅
8:56 西丹沢ビジターセンター
9:00 登山開始
11:30 檜洞丸(1601m)
11:40 青ヶ岳山荘(1601m)
(昼食休憩)
15:00 蛭ヶ岳山荘(1673m)
17:30 夕食
20:00 消灯

▼2日目
5:30 起床
6:00 朝食
7:00 出発
8:30 丹沢山
9:30 塔ノ岳(1491m)
10:30 行者ヶ岳
11:30 三ノ塔(昼食休憩)
15:30 ヤビツ峠(秦野駅行)
16:00 秦野駅 解散

1日目

7:40 新松田駅集合

早朝なので、きちんと集合できるか不安でしたが、6名がきちんと集合することができました。そのまま、すぐに来たバスに乗り込みます。

7:45 新松田駅からバスに乗車

新松田駅からバスに乗車して、狭い山道をバスが走ります。最後の方は、バスが走れるギリギリの車幅で、乗っているこっちがハラハラしてしまいました。本当に道路ギリギリの車幅で、いつ接触してもおかしくない状況です。もう少し小型のバスを走らせてもいいのでは?と思いました。

9:00 西丹沢ビジターセンターに到着

9:00に西丹沢ビジターセンターに到着しました。ここでトイレ休憩&出発準備を行います。既にかなりの山奥といってもよい場所です。昨日あたりから、蛇口から飲料水を提供しているといっていました。

西丹沢ビジターセンターにいた40歳ぐらいの男性の方(ビジターセンターかたまたま来ていた警察の方だと思う)の人と軽く会話しました。どちらに行かれますか?などと聞かれたので、蛭ヶ岳の山荘に宿泊すると言いました。あとは、新緑だから良い季節ですねと言われたことと、「夕方から天気が不安定になる点は気を付けてください」と言われたので、「早めに山小屋に到着できるように急ぎます」と言いました。ただ、内心では、パーティが6名なので、そんなに急げないな、とは思っていました。実際、山小屋に到着するのは、予定よりも遅れた17:00頃になりました。

9:25 つつじ新道の登山口

西丹沢ビジターセンターから舗装された道路を少し歩くと、登山口が見えてきました。登山口から入山する時点で、9:25であり、ほぼ予定通りの時間に登山口から入山できました。

10:10 ゴーラ沢の渡渉

登山口から入山して45分ほど歩くと、ゴーラ沢の渡渉が出現しました。特に橋などがかけられておらず、歩いて渡歩すると濡れる場所です。前日の雨のせいか、水位が少し高くなっていて、慎重に渡らないと濡れてしまいます。ただ、別に危険を感じるような水位でもなく、慎重に渡れば大丈夫という感じです。最初から冒険気分で楽しむことができました。

ゴーラ沢

10:45 尾根沿いに登山

ツツジ新道を尾根沿いにダラダラと登山を続けます。

ツツジ新道と言われる名前の通り、ツツジの名所として有名なようで、5月、6月頃にツツジを鑑賞することを目的として、檜洞丸を目指す人も多いということです。ツツジ新道を歩いて、西丹沢の最高峰となる檜洞丸(1601m)を目指します。

11:30 檜洞丸まで1.8km

檜洞丸まで1.8キロの地点まできました。既に西丹沢ビジターセンターから3.5キロ歩いてきましたが、予定よりも遅れてしまっています。先を急ぐことになります。

13:00 檜洞丸に到着

西丹沢ビジターセンターから蛭ヶ岳の中間地点になる「檜洞丸」に到着しました。ここで13:30まで30分間のお昼休憩をとることにします。

13:30 青ヶ岳山荘

文字通りの青い山荘です。ここに設置されたトイレでトイレを済ませて、出発します。天候は確かに雲がかかってきていますが、それほど悪くもない感じです。

14:30 ハシゴの出現

檜洞丸から蛭ヶ岳山荘は、「丹沢の主稜線」に含まれています。はしご、鎖場などがあって、アスレチックの感じを楽しめる場所でもあります。それほど危険ではないですが、滑落している人もいる場所なので、慎重にいく必要はあるでしょう。

15:40 蛭ヶ岳まで1.9km

蛭ヶ岳山荘に到着する時刻が遅れているので、蛭ヶ岳山荘に電話して、到着が17:00頃になることを伝えます。早朝に出てきて、休みなく歩いて(特に道迷いなどもない)この状況なので、致し方ないという感じです。いよいよ、このあたりからが蛭ヶ岳山荘に行く本番の登りになります。

16:45 険しい登山

蛭ヶ岳に上がっていく最後の地点で、丹沢の中でも最も険しい登山道と言われるところです。急な斜面をあがっていく感じになります。天気が不安定ながらも、遠くを眺めることができて、非常に景色がいい感じです。

山荘に到着する直前には、雲がかかってきて、少しだけヒョウが降ってくるような状態になっていましたが、そこから30分ほどで山荘に到着するので、特に不安感はなかったです。

17:20 蛭ヶ岳山荘に到着

蛭ヶ岳山荘には、予定を大幅に超過した17:20頃に到着することになりました。蛭ヶ岳山荘に到着した時、管理人さんが心配して外に見に来てくれていました。既に食事の時間(17:30分)がすぐになっていました。

管理人さんの出迎えを受けながら山荘に入ると、もう食事を待つ登山者が15名ほど待機しているような状況でした。山荘に記帳&お金を支払い、チェックインを済ませて、荷物を置いてすぐに夕食です。お部屋は、隅の良い場所を確保してくれていて、上段ベッド2名、下に4名で男女の割合をきちんと考えてくれたのかなと思いました。

蛭ヶ岳山荘の宿泊部屋

大部屋に雑魚寝スタイルで、コロナで宿泊者を制限したり、キャンセルなどもあって、やや余裕がありました。本当に酷い富士山の小屋などは、もはや足の踏み場もないような状況になっているので、よい方だと思います。冬季に登山すれば、さらに空いているかもしれません。

夕食のカレーライス

食事の前に管理人さんが3分ほど話しました。疲れていたのか、何を話していたのかをあまり良く覚えていませんが、「今日は若い人が多い」という話でした。まあ、確かに20代~30代の人が多かったような気がします。

カレーは最初の1杯のみ、ご飯のみお替り自由ということでした。私たちのグループは、夕食のみ付けました。(私が山小屋に宿泊する時は、基本的に夕食のみ)まあ、カレーの量は少なかったですが、味は濃厚で美味しかったです。

19:30 夜景を見る

夕方に曇っていた空は、少しずつ雲がなくなっていき、天気が回復してきました。そして、蛭ヶ岳山荘からは、全面に広がる美しい夜景を見ることができました。

20:00 消灯

あっという間に8時の消灯時間になりました。気温がかなり低くて、毛布を2枚重ねで寝ないと眠れないような、かなり寒い状況にありました。(朝起きたら2階に寝ていた私の布団が1階に落ちていたのでした。どおりで寒いわけです)

2日目

5:20 日の出を見る

外が晴れ渡り、日の出が良く見える天候になりました。日の出はあっという間に終わりました。

蛭が岳からの日の出

6:00 朝食を食べる

私たちは、夕食のみのプランを選択したので、朝食の提供はありません。炊事部屋で朝食の簡単な調理(お湯を沸かすだけ)を行って、コーヒーを飲みながら簡単に食事を済ませました。それから出発の準備をします。

6:50 山荘を出発

朝早くに出発すると、山荘に宿泊しなければ見れない景色を見る事が出来ます。朝の天候は安定しており、非常に気持ちが良い中を歩くことができます。

8:50 丹沢山 みやま山荘に到着

丹沢みやま山荘のエリアで休憩をとりました。丹沢山で富士山を背景に写真撮影を行いました。次回の丹沢では、みやま山荘に宿泊したいなと思いました。

みやま山荘
みやま山荘

10:00 富士山を望む

天気が良くて丹沢山から塔ノ岳の稜線上からは、丹沢の山々と富士山がずっと見えました。朝から本当にいい気分で歩くことができました。

10:45 塔ノ岳に到着

塔ノ岳で昼食をとります。塔ノ岳山荘では、蛭ヶ岳山荘のように昼食に「蛭カレー」の販売を行っていないので、カップ麺(400円)を食べることにしました。

日帰りできる塔ノ岳には、4月で天気が最高ということもあって、とても多くの登山客がいました。塔ノ岳の看板の前は、行列ができるほどの盛況ぶりでした。友人と登山を楽しむのであれば、4月~6月ぐらいの塔ノ岳がいいなあと思うのでした。

天気が非常に良くて、空気も澄んでいて、富士山もバッチリ見えます。

11:30 ヤビツルートで下山開始

塔ノ岳に到着しました。塔ノ岳からの下山は、大倉尾根の下山ルートではなくて、ヤビツ峠に下山するルートを選択しました。ヤビツ峠に下山するルートは、展望が良くて人気のコースとなっています。ヤビツ峠で時間があれば、ソフトクリームを食べようという話になっていました。

丹沢の表尾根線ルートを帰りますが、ここも丹沢をずっと眺めていける景色が良いことで有名です。三ノ塔まで4.2,kmあり、ヤビツ峠までは7.9kmほどあります。

12:00 木ノ又小屋に到着

塔ノ岳から1kmほど東に進んだ場所にある山小屋です。12名ほどが宿泊できる小型の山小屋で、大型のパーティであれば、貸し切りも可能かと思います。素泊まり 大人4000円(1泊2食 大人7000円)で宿泊することができます。夏季には、かき氷の販売(500円)もやっています。

12:40 塔ノ岳から三ノ塔

塔ノ岳から三ノ塔に向かう場所は、崩れた場所があります。階段、手すり、鎖などが付けられています。展望とスリルを味わうことができる楽しいコースになっています。

13:00 行者岳

塔ノ岳と三ノ峠の中間地点にある「行者岳」に到着しました。

13:50 三ノ塔に到着

塔ノ岳とヤビツ峠の中間地点になる三ノ塔(塔ノ岳から4.0km, ヤビツ峠まで3.8km)に到着しました。景色もよい場所です。とても立派な休憩小屋が建てられていますが、内部に椅子・机が置かれていて、寝るのは難しそうです。

ちなみに、この三ノ塔は、大倉バス停から登山してくることも可能になっているルートになります。そのため、大倉尾根を選択せず、三ノ塔を経て表丹沢コースで塔ノ岳に至るというルートを行くのも1つの選択肢となります。その場合の方が、景観が良くて楽しめますが、ルートが少し長くなるので体力が必要になります。

15:00 ヤビツ峠に向かう舗装道路

ヤビツ峠に向かう舗装道路に出ました。ゴールになるヤビツ峠はもうすぐです。しばらく舗装道路を歩いていきます。

15:25 ヤビツ峠に到着

ヤビツ峠には、タイミング良く到着したので、ソフトクリームを食べる時間がありませんでした。15:40分発のバスに乗車することができました。そこから秦野駅に向かって、秦野駅で解散となりました。私は、秦野駅の王将でご飯を食べてから帰りましたが、皆さんは温泉などに行った人もいたようです。

感想

今回の登山計画では、朝早くに集合して、蛭ヶ岳山荘に15:00過ぎには到着するという予定で計画を組んでいました。しかし、途中で登山ペースが落ちてしまいました。結果として、17:20分に山小屋の食事が始まる前に何とか到着することができました。

僅か2日の丹沢縦走でしたが、檜洞丸、蛭ヶ岳、丹沢山、塔ノ岳など、丹沢の主要な山を縦走することができて、人気の丹沢だけあって、僅か2日間にもかかわらず、とても見どころが多い旅を行うことができました。

反省

今回、山小屋到着が遅れたこともあり、ヘッドライトの重要性を改めて認識して、ヘッドライトを新しく調達することにしました。また、朝食を付けない事にしましたが、(私は十分な食べ物を持ってきていましたが)メンバーの中に十分な食料を持ってこない人もいたので、(ご飯、お味噌汁程度なので明らかに割高ですが)朝食付きでも良かったかなと思いました。そのあたり、パーティ登山の難しさでもあります。

蛭ヶ岳の予算

バス:新松田駅~西丹沢センター:1200円
宿泊費用:7000円(夕食のみ)
ほかの食事代金:3000円(コンビニ購入)
お土産のバッジ代:1000円
合計すると、15000円ぐらいかな、丹沢は近いエリアで楽しめたので、これでもコスパは良かったと思います。

キャンプ場

ウェルキャンプ西丹沢キャンプ場
https://well-camp.com
バスでも行けますが、基本的に「オートキャンプ場」で車でアクセスするキャンプ場になります。6月末にホタルを見る事が出来るキャンプ場になっています。